コンドームの製造大手でもある化成品メーカーのオカモト。
そのオカモトが、実は中国のコンドームを販売するメーカーと裁判沙汰になっている事は知っていますか?
そしてその裁判の決着が付いたのですが、その裁判の争点や結果はどうなったのでしょうか?
裁判の争点と判決
オカモトと裁判をしたのは、中国の広東省にあるメーカーの大明(広州大明聯合ゴム製品)という企業です。
なぜ中国で裁判をする事になったのかというと、オカモトの薄さ0.038ミリの「ゼロスリー」が2012年3月に世界最薄のコンドームだとギネスに認定されたのですが、翌年の13年12月に大明が薄さ0.036ミリの商品で記録を更新!
そのためオカモトは世界最薄であるという広告を外していたのですが、中国国内の一部店舗にまだ世界最薄だとする広告が載った商品が残ってしまっていたそうで「虚偽の広告だ」と裁判を起こされてしまったのです。その請求額は1元で、日本円に計算すると17円程度のものでした。
なぜこんなに安い訴訟額だったのかというと、
・訴訟を起こされた1年前には最薄キャンペーンは終了していた為、大明側の損害が軽微だった
・大明の知名度を上げる為のパフォーマンス・売名行為だった
とも言われています。私の個人的な考えでは、売名行為の可能性が高いのではないかと考えていますね。
裁判の結果大明側が勝訴し、オカモト側は控訴をせず既に1元を支払ったそうです。
現在の世界最薄は大明ならゼロワンは最薄ではないのか?
これまでの裁判の経緯で「世界で一番薄い」とされているのは中国のメーカーである大明が販売している商品という事になります。
しかしオカモトと大明では販売規格が違い、オカモトは「先端・中央部・根元」の3点で基準をクリアしなければいけませんが、今回の裁判で勝訴した大明は薄くしやすい「根元」部分しか公表していません。その為強度に難がある製品も多く、中国国内では世界記録を譲った後もオカモトの商品を愛用するユーザーが多いそうです。
ここまで世界最薄を巡る争いを紹介してきましたが、ある疑問が湧いてきます。
争点となった薄さは0.03ミリ台の話です。日本のオカモトは「ゼロワン」という0.01ミリ台の商品を開発して販売していますよね?
ではなぜこの商品は世界記録に認定されないのでしょうか?
実はただ単に申請していないというワケではありません。このゼロワンというコンドームはポリウレタン製ですが、ギネス記録に認定されるのは天然ラテックス製の商品、つまりゴム製の物だけという事になります。
ギネス記録の項目には「ラテックス製」の項目しかなく「ポリウレタンを含めた全てのコンドーム」という項目は無いため、世界最薄認定されないという事なのです。
強度の問題を含めると現状ではラテックスではこれ以上の薄さを追求すると、強度との兼ね合いが難しい為しばらくは大明に世界最薄の栄誉は譲る事になりそうですね。
まとめ
・中国の企業「大明」とオカモトが裁判をし、オカモト敗北
・賠償金は1元、日本円換算で約17円!
・大明の狙いは売名行為だった?
・ギネス世界一は天然ゴム(ラテックス)製のみ、ポリウレタン製のゼロワンは対象外
コンドームの世界最薄裁判には一応の決着が付きましたが、最高品質で世界最薄レベルの商品である事には代わりありません。
また素材は違いますが本当に世界最薄であるゼロワンも高い品質でオカモトは販売しています。
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- 皆さんの性生活を安全・快適に過ごしてほしいと日夜研究している見た目は理科系!中身は情熱系!の研究員です。
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